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【ナポリ編】ビスポークテーラー奮闘記⑭
by 荒川博章
街並みが映し出すスーツスタイル
平日はキートン、土日はサルトリアクオモもしくはサルトリアヴォルぺでの修行に励む毎日はあっという間に過ぎて行きました。 気が付けば、ナポリでの生活も残りわずか。ナポリに住んでいて気付いたことがありました。それぞれの国のスーツの特徴には、その土地のムードや特色が反...
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【ナポリ編】ビスポークテーラー奮闘記⑬
by 荒川博章
マニカカミーチャ
ナポリ流ビスポークを理解する上で欠かせない仕様があります。
それは「マニカカミーチャ」です。
《マニカカミーチャ仕様のジャケットたち》
日本語で「シャツ袖」と言います。
肩パットやタレ綿を使わない...
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【ナポリ編】ビスポークテーラー奮闘記⑫
by 荒川博章
意外な縁で巡り合ったサルトリア
ナポリで住んでいたシェアハウスの大家さんは、30〜40代くらいの英語が話せるイタリア人でした。
「困ったことがあったらなんでも言ってね」といつも声をかけてくれる、とても親切な大家さんです。以前、世間話をしていた際に「なんの仕事をしてるの?」と聞かれたのでサル...
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【ナポリ編】ビスポークテーラー奮闘記⑪
by 荒川博章
スパッカ・ナポリの職人
Kitonの師匠・チーロは、Kitonで働きながらチーロの息子さんが営んでいる「Sartoria Cuomo(サルトリア クオモ)」を手伝っています。
Kitonは土日休みのため、休みの日はこちらのお店で働かせてもらうことにしました。
サルトリア クオモは、スパ...
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【ナポリ編】ビスポークテーラー奮闘記⑩
by 荒川博章
Kitonで過ごす日々
Kitonでの修行期間中は、勉強というかたちなので無給で働いています。
ということで、またまた貧乏生活の始まりです。
しかし、食べ物に困るということはありませんでした。
Kitonの工場には食堂があり、料理は全て無料でいただけます。
更に物凄く美味しいのです。...
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【ナポリ編】ビスポークテーラー奮闘記⑨
by 荒川博章
Kitonについて
KITON (キトン)はイタリアを代表するラグジュアリーブランドです。
ビスポークの手法を落とし込んだ、まさに究極の既製服。
世界最高峰と言っても過言ではありません。そんな工場で働けるなんてまさに夢のようです。
Kitonには、約300人以上の職人がいます。その一...
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【ナポリ編】ビスポークテーラー奮闘記⑧
by 荒川博章
いざ、ナポリへ
とはいえ、まずは渡航にあたっての準備が必要です。
出発は退職した後になりますので、諸々の手配は全て自分で行う必要がありました。
イタリアへの航空券、Kiton工場長への連絡、住む場所を探すこと、全て自分でやっていきます。
特に大変だったのが住む場所です。
ナポリに...
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【東京編】ビスポークテーラー奮闘記⑦
by 荒川博章
接客を磨くために
接客の大切さに気付いた荒川は、次のステップへと踏み出すことにしました。
転職して、高級セレクトショップで働くことになります。
商品の単価が以前の職場より上がったこともあり、個人での月の売り上げは数百万円にのぼりました。 単価が違えば客層も違うため、接客方法も変わります...
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【東京編】ビスポークテーラー奮闘記⑥
by 荒川博章
日本のテーラリング
日本のビスポークを学ぶために、知り合いを通じて、東京のビスポークテーラーを紹介してもらいました。
日本のテーラリングは、日本独自の技術が発展しています。
型紙のひき方は、計算を重視して作成。胸のサイズを基準に、割合を計算してそれぞれのパーツをサイジングしていきます...
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【ロンドン編】ビスポークテーラー奮闘記⑤
by 荒川博章
予期せぬ出来事
「ヒロ、日本が大変なことになっているよ!」
いつも通り仕事をしていた荒川は、同僚から突然の報告を受けました。
2011年3月11日
誰もが衝撃を受けた東日本大震災が起きたのです。
東北地方を中心に多数の死者・行方不明者が発生した大災害の凄惨な様子は、ロンドンにも衝撃が走...
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【ロンドン編】ビスポークテーラー奮闘記④
by 荒川博章
最高の一着とは
テーラリングとプログラミングは似ているところがあると思います。
構築する過程の中に、ある程度の決まりがあり、そのルールの中でゼロから築き上げていくところ、そして常に時代と共に進化していくところです。
高専時代もプログラミングの授業は好きでしたので、無意識にそういうものに惹か...
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【ロンドン編】ビスポークテーラー奮闘記③
by 荒川博章
次に目指すはサヴィルロー
憧れのデザイナー、アレキサンダー・マックイーン
イギリス人デザイナーで、16歳からサヴィルローのテーラーで働き、その後セントラルセントマーチンズに入学。
卒業コレクションを見たVOGUE の編集長に気に入られて無名だったアレキサンダーマックイーンは瞬く間に有名...
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